日本の家庭用家具市場、2035年には約899.4億米ドル規模へ
株式会社マーケットリサーチセンターが発表した調査資料によると、日本の家庭用家具市場は2025年時点で約637.6億米ドル規模に達しており、2026年から2035年にかけて年平均成長率(CAGR)3.5%で拡大し、2035年には約899.4億米ドルに達すると予測されています。この安定的な成長は、人口構造の変化、多様化する生活様式、そして環境意識の高まりといった要因によって支えられています。
暮らしを豊かにする、これからの家具選びのポイント
環境に優しい家具で、心豊かな毎日を
近年、環境への配慮は家具選びにおいても重要な要素となっています。リサイクル可能な素材や責任ある方法で調達された原材料、VOC(揮発性有機化合物:建材や家具から放出される化学物質で、健康に影響を与える可能性があります)の排出を抑えた仕上げを採用した家具への需要が拡大しています。
特に竹は、美しい見た目と環境負荷の低さから注目を集めています。また、再生木材や再生金属、再生プラスチックなども利用が進んでおり、廃棄物の削減に貢献します。これからの家具選びでは、価格やデザインだけでなく、素材の由来やリサイクル性、製造工程での環境負荷も、きっと大切な判断基準になるでしょう。

高齢化社会に対応!ずっと快適に暮らすための家具選び
日本の高齢化は、家具の需要にも大きな影響を与えています。快適さや身体への負担軽減を重視した家具が求められており、腰に優しいメディテーションチェアや、背骨・首・肩を支える整形外科的な設計の枕、長時間座っても頭部を支えやすい携帯型の椅子などがその例です。エルゴノミクス設計(人間工学に基づいて、使う人の身体に負担が少なく、快適に使えるように設計されたデザインのこと)や姿勢保持、身体サポート、使いやすさといった点が、これからの家具開発の重要なテーマとなっています。

都市生活にフィット!省スペース&多機能家具の魅力
都市部では限られた居住スペースが課題となるため、コンパクトで持ち運びやすく、一つの製品で複数の用途に対応できる多機能家具への需要が高まっています。特に椅子やスツールは、小さなスペースでも快適性を確保できるため、省スペース家具として人気です。折り畳み式や収納可能、移動しやすいといった特徴を持つ製品は、日本の住宅環境にとても親和性が高いと言えるでしょう。

在宅勤務を快適に!自宅をオフィスに変える家具
在宅勤務の定着も家具需要を押し上げています。自宅で長時間仕事をする人が増えたことで、長時間の着座を支えられるオフィスチェアや人間工学に基づいた椅子への需要が増加しています。これまでは明確に区分されていた家庭用家具とオフィス家具の境界が薄れ、住宅のインテリアに調和しながら業務用途にも適した家具の重要性が増しています。

市場を支える製品と素材
製品タイプ別では、椅子・スツールが日本の家庭用家具市場で重要なシェアを占めています。都市部の限られた住空間での省スペース化や、在宅勤務向けのオフィスチェア需要がその背景にあります。
素材別では、木材が大きな市場シェアを占めています。木製家具はコスト効率が高く、耐久性や用途の幅広さに優れているだけでなく、責任ある森林管理によって調達されれば持続可能な素材としても魅力的です。また、樹種や加工方法によって異なる色合いや木目、質感が独特の美観を提供し、環境配慮とデザイン性を重視する消費者にとって、今後も木製家具への関心は高まるでしょう。

これからの家具選びと住まいづくり
家具メーカーやブランドは、新規店舗やショールームの開設を通じて顧客との接点を増やしています。例えば、日本の家具メーカーであるカリモクは2023年2月に京都に2番目のショールームを開設し、ブランドの世界観を体験できる場を提供しています。
また、オンラインストアも重要な販売チャネルとなっており、今後は店舗で実物を確認してからオンラインで購入する、あるいはオンラインで比較検討した後に店舗で実物を見るなど、複数のチャネルを組み合わせた購買行動が一般的になると考えられます。未来の住まいづくりや家具選びでは、「限られた空間を有効利用できること」「長時間使用しても快適であること」「高齢者を含む幅広い利用者に使いやすいこと」「環境負荷が小さいこと」「住宅空間に調和する高いデザイン性を備えること」といった複数の価値を同時に提供できる製品やブランドが、きっと私たちの暮らしをより豊かにしてくれるでしょう。
ご自身の理想の暮らしを実現するために、ぜひ様々なメーカーのショールームやオンラインストアで、最新の家具やインテリアの情報をチェックしてみてください。


