廃棄物が「資源」に変わる家「BIOCHAR」
「家を建てることで、住む地域がもっと豊かになる」──そんな夢のような話が現実のものとなりました。株式会社ASEI建築設計事務所が手がけた環境再生住宅「BIOCHAR(佐鳴湖公園の住宅)」は、これまで捨てられていたみかんの剪定枝を建材に変え、静岡県浜松市の佐鳴湖の水質改善と地球温暖化対策に貢献しています。
この革新的な住宅は、「iF Design Award 2026」をはじめとする国内外6つの建築・デザイン賞を受賞。その取り組みは、大手総合商社や産業廃棄物処理業者からも注目されており、新しい資源循環のモデルとして期待されています。

捨てられていた「みかんの木」が、湖をきれいにする建材に
佐鳴湖周辺では、年間約6,000トンものみかんの剪定枝が産業廃棄物として処理されたり、野焼きされたりしていました。農家の方々にとっては費用負担となる「厄介者」だったこの枝木を、ASEI建築設計事務所は地域課題解決の「資源」として捉え直しました。
この枝木を炭化させたものが「バイオ炭」です。多孔質で炭素を貯蔵する能力が高く、水質浄化効果も期待できます。これを建材として活用したのが「バイオ炭ブロック」です。みかんの枝の形をそのままブロックに埋め込む「象嵌(ぞうがん)」という技法を用いることで、意匠性と機能性を両立させた工業製品として、国内で初めて実用化されました。

「建てるほど、環境が良くなる」住まいの秘密
1. 湖の水質浄化に貢献
佐鳴湖はかつて、水の汚れを示す指標であるCOD(化学的酸素要求量)で全国ワーストを記録したこともあります。下水道の普及が進んでも水質改善が停滞する中、「BIOCHAR」は住宅そのものを「浄化装置」として機能させます。
屋根、外壁、土壌の3段階で雨水を浄化し、敷地からの湧水は佐鳴湖のCODが11mg/Lであるのに対し、検出限界以下の0.5mg/Lを記録しました。この住宅から流れ出る水は、湖の水を薄める側に回っているのです。これは、一軒の住宅が地域の環境再生に貢献できることを示す、画期的なデータと言えるでしょう。

2. 圧倒的な炭素貯留量
「BIOCHAR」は、約21トンのバイオ炭を使用することで、約59.82t-CO2もの炭素を半永久的に貯留します。これは、同規模の一般的なRC造(鉄筋コンクリート造)住宅の約5.4倍、木造住宅の約1.4倍に相当します。建てることで地球温暖化対策に貢献できる、まさに「カーボンネガティブ」な住宅です。

3. ZEH(ゼッチ)取得による快適性と省エネ
「BIOCHAR」は、外皮の高断熱化(UA値0.52)と高床式構造による床下通風を組み合わせたパッシブデザイン(自然の力を利用した設計)により、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を取得しています。一次エネルギー消費量を56%削減し、太陽光発電・蓄電システムも導入。夏は25℃、冬は23~25℃という快適な室温を年間を通して実現しています。

自然と調和する、心地よい暮らし
「BIOCHAR」は環境性能だけでなく、住まいとしての快適性やデザイン性も追求しています。佐鳴湖公園の森に面した立地を活かし、最大2面約40mにわたる大開口が連続するリビングや和室、浴室からは、豊かな森の風景が室内に溶け込みます。2階のバスルームは全開口サッシを折り畳むことで、まるで露天風呂のような開放感を味わえ、森林浴と入浴を同時に楽しめます。

内装に使われているバイオ炭ブロックは、調湿・吸放湿性能と空気清浄化効果も持ち合わせており、機械設備に過度に頼ることなく、静かで澄んだ空気環境が保たれます。自然の恵みを感じながら、心身ともに健やかに暮らせる住まいがここにあります。

あなたの住まいも「環境再生型」に
「BIOCHAR」は一軒の住宅に留まらず、地域全体、ひいては地球環境の回復を目指す「リジェネラティブ(環境再生型)」な取り組みの一環です。この手法は「再現可能な型」として公開されており、他の未利用資源(火山灰シラス、関東ローム、籾殻、石炭灰など)にも応用され、建材開発が進められています。
ASEI建築設計事務所は、未利用資源の建材化や環境再生建築の設計監理、さらには環境価値の経済循環化など、多岐にわたる事業を展開しています。このような「建てるほど環境が良くなる」住まいは、これからの家づくりのスタンダードになっていくことでしょう。
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環境再生型住宅「BIOCHAR」にご興味を持たれた方は、ぜひ株式会社ASEI建築設計事務所までお問い合わせください。家づくりを通じて、地域や地球の未来に貢献する新しい暮らしを始めてみませんか。
- 株式会社ASEI建築設計事務所: https://aseiarchitects.com
メディア掲載情報
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『モダンリビング』2026年8月号: https://www.modernliving.jp/magazine/a73351267/modernliving-202608/
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『日経クロステック』(2024年2月19日掲載): https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00154/01995/
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『日経アーキテクチュア』(2024年4月25日号掲載): https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/na/18/NA_backnumber/20240425/


