ビンテージ感漂うエントランス


「ロードバイクを飾りたい」というご主人のご要望と、「靴の収納と背の高い物入れが欲しい」という奥様のご要望、そしてご夫婦共通の「ビンテージ感のあるダークなカラーコーディネート」がエントランスデザインの出発点となりました。壁と床には、デザインコンクリート(モルタル調の特殊な仕上げ材)が施され、スタイリッシュなモルタル調の空間が広がります。ロードバイクを飾る壁面には、ウォルナット色のヘム材シングルパネル(木材の一種で、一枚板のようなパネル)がアクセントとして使われ、隣の部屋につながるハイサイドの内窓は、採光と通風に配慮されています。
大人から子どもまで楽しめるリビング&ダイニング


今回のリノベーションの最大のポイントは、家族3人が心地よく集い、それぞれの時間を楽しめるリビング&ダイニングです。全フロアを見渡せる階段スペースの壁面には、テレビを掛けるための格子が設けられ、カウンター、ダイニングテーブル、ソファのどこからでもベストな視聴環境が実現しました。さらに、格子の裏にはお子さまのための「秘密基地」のようなキッズスペースが隠されています。奥様のご希望だったテレワークスペースも確保され、ゆったりとソファから花火を楽しめる空間も実現しました。
床材には、床暖房対応のペルゴ(ベルギー製の傷がつきにくく汚れを落としやすい機能性を持つ床材)のウォルナットカラーを採用。全体のトーンはグレーとウォルナットのビンテージ感のあるダークトーンで統一され、アクセントにはご夫婦が大好きなダークブルーが効いています。壁の一部をR壁(曲面)で仕上げることで、空間に広がりが生まれ、開放感あふれるリビング&ダイニングとなりました。
スッキリとしたダイニングとこだわりのキッチン


ダイニングのベースライトには薄型のスリムなLED照明が採用され、天井高を下げることなくスタイリッシュな空間を演出しています。キッチンカウンターに対し縦向きにレイアウトされたダイニングテーブルは、食事をゆったりと楽しむのに十分な広さです。



キッチンは、奥様のご希望によりグラフテクトの新色「メルクリオカラー」(錆びたような風合いが特徴のキッチン面材)をセレクト。ミーレの食洗機やガスオーブンなど、こだわりが詰まった設備が備わっています。天井には埋め込みタイプのライティングレールと、鉛色のテクスチャー感のあるペンダントライトが配され、ヴィンテージ感を高めています。見晴らしの良いキッチンからはリビングダイニングを一望でき、家事をしながらお子さまの様子に目を配ったり、テレビや窓からの眺めを楽しんだりできるため、ゆったりとした気分で調理ができるでしょう。
職人技が光るデザインコンクリートの壁



オーナーご家族が特に楽しみにしていたのが、キッチンの壁に施されたデザインコンクリートです。レンガとモルタルをミックスした立体感のある仕上がりは、近くで見ても本物と見間違えるほどの職人技が光ります。本来のレンガを貼るよりも壁が厚くならず、効果的に立体感を演出できるのが特徴です。コンロの近くにあえてレンガ調のデザインを施すことで、油汚れを目立ちにくくし、腕の立つ洋食屋の厨房のようなイメージを表現。表面にはトップコートが重ねられ、汚れに対する耐久性も高められています。
コンパクトながら高機能なパントリーと多目的カウンター



ダイニング側からキッチンを見たときに「スッキリ見せたい」というご要望に応え、パントリーの側板はアクセントパネルのようにデザインされました。棚の奥行きを側板より少し内側にすることで、収納アイテムが目立たないように工夫されています。炊飯器用のスライドレールやダストボックス用のスペースも備え、コンパクトながら機能性に優れたパントリーが完成しました。オープン棚にすることでコストダウンも実現しています。



ダイニングの壁面には、家族全員で並んで使える多目的カウンターを設置。テレワークやお子さまの勉強スペースとして、様々な用途に対応できる広々とした空間です。
回遊動線と高機能設備で快適な水回り
洗面エリア



朝の身支度時の混雑緩和のため、洗面スペースへのアクセス経路を2箇所設けた回遊動線が設計されました。キッチン側の経路は、LDKのR壁(曲面)に合わせて上部が丸く仕上げられています。この曲面の施工は、大工の技術が試される難易度の高いデザインです。洗面台の背面には、R壁の内側に沿って角を丸めた棚が設置され、人の行き来が集中する場所での安全性にも配慮されています。深型の洗面ボウルとホースタイプの水栓金具を備え、お手入れのしやすさも重視。アクセントカラーにはビビッドなブルーが選ばれ、毎朝を爽やかにスタートできる空間です。
バスルーム



ご夫婦たってのご希望で、LIXILの最高峰バスシステム「スパージュ」(LIXILの高級バスシステム)が採用されました。自宅で肩湯を味わえる「アクアフィール」機能は、お湯のベールに包まれるような新感覚で、バスタイムをより一層豊かなものにしてくれるでしょう。パネルのカラーリングは人気のチェリーカラーで、リラックスできる空間が演出されています。
収納とロフトを備えた子ども部屋



当面の間はお子さまの「第2の秘密基地スペース兼クローゼット」として使用されるロフト付きの子ども部屋。家の中にいながら冒険気分を味わえそうな、高い場所にある秘密基地は、お子さまにとってきっと楽しい空間になるでしょう。将来、個室として使う際にも十分な広さと機能を備えています。玄関の土間とつながる内窓も設けられ、風通しの良い空間です。
個性的なトイレスペース


トイレスペースは、上下階で異なるオーナーご夫婦のセンスが光る空間です。下階はビンテージライクな鈍色のアクセントクロスと、テクスチャー・カラーを合わせたクッションフロアで統一。上階のトイレは、ベースカラーのライトグレーの壁に、遊び心のあるおしゃれなジムフロアが張られています。さらに、既存の吊り戸棚の扉にも同柄のジムフロアがアクセントとして施され、訪れるたびに楽しい気分にさせてくれるでしょう。
開放的な暮らしを支える吹き抜け



LDK全体を見渡せる吹き抜けは、この住まいの開放感を象徴する存在です。メインの見せ梁(構造の一部をあえて見せる梁)となるダークブルーと格子の特徴を際立たせるため、それ以外の部分は白く美しいクロス(壁紙)でシンプルに仕上げられました。「美しい箇所はそのまま活かす」というコストバランスを考えた家づくりは、これからリノベーションを検討される方にとって参考になる点が多いでしょう。
あなたも理想の住まいを実現しませんか?
この事例のように、既存の建物を活かしながら、家族のライフスタイルに合わせたリノベーションは可能です。デザインコンクリートのような特殊な仕上げ材や、遊び心あふれる「秘密基地」のアイデアなど、専門家と相談しながら、あなただけの理想の空間を形にしてみてはいかがでしょうか。今回ご紹介したリノベーションについて、さらに詳しく知りたい方や、ご自身の住まいでの可能性について相談したい方は、ぜひ一度専門家にご相談ください。きっと、あなたの「こうしたい」が実現するヒントが見つかるはずです。


