RC造の床に木の力を融合:遮音性と断熱性を向上
この「RC×木ハイブリッドスラブ工法」の大きな特徴は、RC(鉄筋コンクリート)の床スラブ(床の構造体のこと)に木部材を組み合わせることで、RC造の建物が持つ構造的な強度はそのままに、遮音性能(床衝撃音遮断性能:上階の足音などが下階に響くのを防ぐ性能)と断熱性能を高める点にあります。
一般的に、集合住宅などで十分な遮音性能を確保するには、RC床スラブを厚くする必要があります。しかし、本工法では、RC150mm厚の床スラブに木部材を組み合わせることで、なんとRC200mm厚の床スラブと同等の遮音性能が確認されたとのことです。これは、木部材をコンクリートを流し込む際の型枠(コンクリートを固めるための枠)として使い、そのまま内装の仕上げ材としても活用するという工夫によるものです。

住まう人に嬉しい3つのメリット
この工法は、住まう方々に次のようなメリットをもたらします。
1. 木のぬくもりと快適な暮らし
木材の持つ温かみや質感は、空間に安らぎと快適さをもたらします。この工法では、天井に木部材がそのまま見える形で採用されるため、木の表情を活かした心地よい空間で毎日を過ごすことができます。
2. 環境に優しい脱炭素住宅
木材は成長過程でCO₂を吸収し、そのCO₂を建物の中に貯蔵する特性があります。本工法では、木部材を活用することで、モデルプランにおいてCO₂貯蔵量42kg-CO₂/㎡の環境負荷低減効果が期待されます。地球に優しい住まいづくりに貢献できることは、これからの家選びの重要なポイントになるでしょう。
3. 建物全体の軽量化と施工の効率化
RC200mm厚の床スラブと比較して、本工法では床スラブの軽量化(約13%減)が実現します。これにより建物全体の荷重が減るため、構造設計の自由度が高まる可能性があります。また、天井の施工がシンプルになることで、工事期間の短縮にも繋がり、より早く新しい住まいでの生活をスタートできるかもしれません。
「横浜市中区本町計画」での採用を予定
この画期的な「RC×木ハイブリッドスラブ工法」は、現在、基本性能の検証が完了しており、株式会社長谷工コーポレーションが事業主・設計・施工を担う賃貸マンション・事務所の新築複合施設「(仮称)横浜市中区本町計画」(RC14階、2029年1月竣工予定)の事務所階の一部での採用が予定されています。
同社は「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けた「HASEKO ZERO-Emission」を掲げ、マンションの木造化・木質化を推進しています。この取り組みについて、さらに詳しく知りたい方は以下のリンクをご覧ください。
これからの住まいづくりに、新しい選択肢を
「RC×木ハイブリッドスラブ工法」は、RC造の堅牢さと木の温もり、そして環境への配慮を兼ね備えた、これからの時代にふさわしい新しい住まいづくりの形です。高い遮音性能で快適なプライベート空間を守りながら、木の質感に癒される毎日。そして、地球環境にも貢献できる住まいを検討してみてはいかがでしょうか。
この工法が採用される今後のプロジェクトや、新しい住まいに関する情報に関心をお持ちの方は、ぜひ最新情報をチェックしてみてください。理想の住まいを見つける一助となるはずです。


